クラッチレリーズシリンダの交換 2024/11/16

 
1.フルードが漏れてる

クラッチマスタのリザーバタンクを見ると、妙にフルードが減ってる。
ブレーキ側はパッドが減った分キャリパに送られて減るけど、クラッチ側は減るはずが無い。
これはちょっと拙いかなと思ってレリーズシリンダを調べたら、お尻のカバー中に大分フルードが溜まっていた。
どうやらシールが劣化して漏れてきている感じ。

このレリーズシリンダはハヤシカスタム製なので、修理可能か問い合わせてみたところ、恐らくシール交換で直ると回答が来た。

なので外して送ったんだけど、あちらに届くなり、初期の頃に作った奴なので、使ってるシールがもう手に入らなくて修理できないと連絡が来た。

まぁ仕方ないので、諦めて Amazon で別のを物色。ロッドの長さが 9cm ぐらい必要なのと、取付け場所がタイトで、あまり太かったり形状が悪いとエンジンと干渉するので、それを鑑みてさがす。

ちなみに、前からこのハヤシカスタムの刻印の下の「1」ってなんだろうと思ってたら、シリアル番号だったのか。

 
2.交換

調整範囲の自由度を優先して、ロッドが貫通式の物を購入。
これならロッド自体を交換するとか、元の奴のワイヤに交換することも可能だろうし。

お尻のスペーサー(30mm)を 10mm に交換して、いい感じでハヤシ製のと同じ長さに調整出来た。

本体は絶妙な間隔でエンジンと干渉せず。ロッドは元のと同じ長さにしたけどそれだとちょっと長めになったので、先端のタイコ部分を締め込んで調整。

ピストンサイズが 12.5mm から 14mm になるので、14Φのマスタシリンダだと容量が足りなくて引き切れ無いんじゃないかと心配してたけど、案ずるより産むが易し、問題無く使えた。

ただ、ちょっとレバーの動きが大きいかな。重くなるけど、16Φのマスタに変えた方が良いかもしれない。

これで問題ないかと思っていたら、なんとフルード漏れ。

ボルト穴の精度が悪いのと、ガスケットとの当り面の仕上げが粗く、側面と同じ様な切削痕が残ったまま。最初は漏れてなくて、緩めてバンジョーの向きを変更した後から漏れ始めた様に思うので、緩めた際にガスケットの向きが変わって、ちゃんと密着しなくなって隙間が空いたっぽい。

付属のシール付きワッシャを使えば問題ないんだろうけど、なんかそれだと負けた様な気がするし、新しいガスケットを使っても何かの弾みでまた漏れてくる様に思うので、水道の止水テープを巻き付けて対策とした。

本当は一旦外して、当り面を耐水ペーパーで磨いてしまうのが良いのかもしれない。

 
3.所感

動作には問題ないし、前よりクラッチが軽く切れる様になったのは楽だけど、手の動きが大きくなって、思ったより疲れる。やっぱりマスタのサイズを変えた方が良いかもしれない。

それよりも、最初は問題なかったのに、突然クラッチが滑り始めた。
シフトチェンジしてクラッチを繋いだ時に、暫く半クラの様な状態が続く。

調べてみたら、レバーを放してもプッシュレバーがサッと戻らず、途中から粘る様にゆっくりと戻っていく。そのために半クラ状態が暫く続く様だ。

レリーズ側のピストンサイズが大きくなったので、戻しの際の圧が弱くなってフルードの戻りが悪くなったのかと思ったけど、それなら最初からゆっくり戻っていると思うし。これは古くなったグリスが寒さで固くなって動きが渋くなってるんだろうと、1本空にする勢いでパーツクリーナを噴いて掃除したら、直った。

作動部分にはあまり考えずにスプレーグリスを噴いてたけど、古いグリスを落してからにするとか、噴きすぎないとか、気をつけないといけないな。

 
4.最後に

結局クラッチマスタを前の Accossato の 16φに交換した。レバーの重さとか繋がり具合とか、こっちの方がしっくりくる。

そもそも Frando の 14φに換えたのは、今年の1月に転けた後からマスタが変になって、レバーが引っかかる様な感触になったり引き代が変わったりする様になったからなんだよな。

その現象が出たら、別の 16φサイズのマスタを買わないといけないと思ってたんだけど、今の所再発の兆候はなく、このままいけそう。

もしかしたら、そのころからレリーズシリンダから漏れが始まっていて、それで微妙にタッチが変化していたのか?

何はともあれ、このまま使い続けられる事を祈る。