LiFePO4バッテリー(4つ目)と暗電流対策 2023/8/5

 
1.はじめに

エンジンを掛けるためにアースカットのコネクタを接続しようと思ったら、げげっ!繋ぎっぱなしだ。

恐る恐るキーをONにすると、ニュートラルランプすら点かない。

やっちまったよぉ...orz

テスターで測ると表示は0V。ダメ元で手持ちのフルオート充電器に繋いでみたら、バッテリー異常で充電不可。

あ〜あ。新しいのを買ってから、わずか3ヶ月...orz

致し方なく新しいバッテリを注文。もう安い鉛バッテリにするかとか悩みながら、結局SHORAIの LiFePO4 バッテリを購入 (--;

 
2.調査

このままバッテリを交換しても、また同じ事の繰り返しだし、対策を考える。

バッテリが一定電圧を下回ったら接続をカットする回路を付けようかと思ったけど、その回路自体がカット後も電気を食い続けるので意味が無い。

根本的に暗電流を潰すのが筋と思って調べてみたら、なんとまぁ、キー OFF 状態で 0.06A( 60mA)も流れているじゃ無いか。

一体何がそれだけ食ってるんだと、あちこちのコネクタを付け外しして確認していくと、デイトナの電スピ用のセンサーと、ヨシムラのマルチメータが、それぞれ 20mA と 40mA 食っていた。

バッテリーの容量が 24Wh = 2Ah なので、2日も持たずに食い潰してしまう感じだ。

でも、そもそもなぜこいつらが常時電源に繋がってるんだ? ACC に接続していたはずでは?
と思って調べると、もう今までに色々加工した配線がごっちゃごちゃになっていて、よく分からない状態になってる。

こりゃ、一度綺麗にやり直さないとダメだ (--;

 
3.対策

ヘッドライトケースの中に色々な線が押し込まれていて、グチャグチャ。

なので一旦全てのコネクタを外して、必要に応じて配線にタグを付けて整理する。

増設機器の配線はそれぞれの単位にまとめてバイクのハーネスとは分け、電源とアースも以前に引いた増設ラインの方から取って、ライトケースの中は極力元々のハーネスのみにするという方針。

結構邪魔になっていたのはウオタニ SPII の電源線で、イグニションコイルへの配線の途中からヘッドライトケースにまで線を延ばして、メインハーネスとキーシリンダの間にコネクタを割り込ませている。
余計な配線をしなくて済むように、且つ安定した電源を確保出来るようにとの考えだろうけど、狭いヘッドライトケースの中で結構な存在感を持っていて、ハッキリ言って邪魔。

結局ヘッドライトケースに伸びている線はカットして、SPII 本体側のコネクタに電源を供給するように改造。

マルチメータ等の増設機器の配線はヘッドライトケースから出し、個別にまとめてメータステーなどに縛り付けた。

最終的にヘッドライトケースの中はほぼほぼ純正のハーネスのみにとどめてスッキリ。

ところがトラブル発生。キーを ON にしても電源が入らない。

テスター当てながら一生懸命探っていった結果、ボディとバッテリーのマイナス端子が繋がってない事が判明。

バッテリのマイナス端子とメインハーネスの GND コネクタは接続されているんだけど、そもそもこの GND のコネクタとボディとの間に導通が無い。要はボディアースが取れてない...orz

と言う事で、バッテリのマイナス端子とボディを直接繋いで解決。

疲れたよ。

 
3.バッテリーの自動カットオフ装置

追加対策。

キーを OFF にすると、バッテリーの+ラインを物理的にハーネスから切り離す回路を取り付ける。

単なるリレーの自己保持回路。

接続スイッチを押すとダイオード2(D2)に電流が流れ、リレー1が ON になってバッテリの+側がハーネスに接続されるけど、その状態だとリレー2が OFF なので、スイッチを離した途端にリレー1が OFF になって切断される。

キーを ON にして接続スイッチを押すと、今度は ACC に電流が流れるため、リレー1に加えてリレー2も ON となり、ダイオード1(D1)にリレー1の自己保持電流が流れて、バッテリーの+側がハーネスに接続されたままの状態になる。

そしてキーを OFF にすると ACC が切れるので、リレー2が OFF になって D1 からの自己保持電流が流れなくなり、リレー1が切れて、バッテリの+側がハーネスから切り離されるという仕組み。

リレーは TE Connectivity のV23076A1001C133 1393277-4 という、車載用基板付けの 40A のものを使った。

車用の大電流の基板付け小型リレーってあんまり売ってないのよねぇ。こいつはポルトガル製。

保持電流用のリレーは小さいもので良かったんだけど、購入したサイトが部品を探しにくく、面倒だったので同じ物にした。

写真は組んだ後にテストしている時のもので、スイッチとかは仮付け。

取り付け完了。

接続スイッチはトップブリッジのボルト穴(純正のハンドルの回り止め用)を使って取り付けた。

キーを ON にした後、スイッチを押すと、リレーがカチッと言う音を立てて繋がって、ニュートラルランプや電タコ、CarPlay 端末に電源が入る.ちょっと格好良い(笑)

一つだけ問題は、パーキングモードが使えなくなる事なんだけど、使う事も無いし車検のチェックも無いだろうから、OK。

振動でリレーが OFF になったりしないかと言う点が少し心配だったけど、テスト走行の結果、全く問題なし。

これとアースラインのカットコネクタを合わせると、完全にバッテリーをハーネスから切り離す事が出来る。

はっはっは、暗電流何するものぞ(笑)