ウオタニSPII 2017/1/21

 
1.はじめに

みぞれの中、リークでエンジンが止まって途方に暮れてから、点火系をなんとかしないといけないなぁと思って、先ずはプラグとプラグキャップを交換したんだけど、その際イグニッションコイルの鉄芯が大分錆びてボロボロになってるのが気になって仕方ない。

元々硬化してガチガチになってたノーマルコイルの代わりにプラグケーブルが交換出来る3型のコイルを手に入れて、貰い物のケーブル付きプラグキャップをねじ込んで使っていたんだけど、さすがに年季が入ってきた感が半端ないというか。

で、新しいコイルに交換するか、それならウオタニのハイパワーコイルにするか、いっその事 SPII が欲しいなぁとか悩む日々が続いていたのだが、ちょっとあぶく銭が入ったので、行っちゃえ!と、ウオタニの SPII を買ってしまった。

   
2.届いた

ちょっとだけ日数は掛かったけど、届いた。

シールもきちんと貼られて、なんかめっちゃきちんとした箱。

中身も一つ一つがきちんと梱包されて、箱の中に綺麗に納められている。

嗚呼、昔の日本製品ってこんなの、人が丁寧に手で入れてたって感じだったよなぁ。

最近の製品は綺麗で合理的だけど、無機質な梱包なので、久しぶりにこういうのを見てちょっと感激した。

   
   
3.取り付け

元の CDI は不要なので、外してここに SPII の本体を入れる。

取り付け用の台をアルミ板で作成。

CDI を取り外して、代わりに台をボルト止め。

SPII の本体を両面テープで貼って、コネクター接続して取り付け完了。

付属のハーネスはライトボックス内のメインスイッチのコネクタに中継コネクタを接続して電源を取る様になってる。またイグニッションコイルの信号線と一緒になってるので、この線だけはフロントから引き回さないといけない。

イグニッションコイルはポン付けだけど、コネクタとフレームが微妙に干渉して、ハーネスが接続しにくい。

 

で、肝心の性能の方だが、まず低回転でのエンジンの安定性が少し上がった。

1回1回が着実に着火して爆発しているという感じがする。

大きく変わったのは高回転で、今までは4千回転も回すとエンジンががさつな感じになっていき、回転よりも振動が激しくなって無理矢理回ってる様な感じになってたんだけど、 SPII にしてからは、5千6千までスッと回ってくれる。

ただ、モードにもよるんだろうけど、下の方のトルクが薄くなって、上まで回して使うエンジンになるって感じがするなぁ。

後、欠点としてキルスイッチが使えなくなるのと、「ケッチン」の確率が物凄く上がった。

今まではメインスイッチ入れた状態で上死点探ってたんだけど、それだと高確率でケッチンを食らう。

それもあって、下の通りキルスイッチを生き返らせて、キルスイッチを ON にして上死点を探る様にした訳だ。

   
4.おまけ

ノーマルの CDI にはキルスイッチに繋がる線があって、これがアースに落ちていると火花が飛ばない様になっている。

NSR50 のレーシング CDI にも同じ仕組みがあって、それが当たり前だと思っていたんだけど、ウオタニの SPII にはそれが無い。

そのままだとキルスイッチでエンジンが切れないのと、上で書いた様に、ピストンの上死点を探してキックを軽く踏み下ろしただけでケッチンを食らうので、その間点火を切るためにもキルスイッチが欲しいと切実に思った訳だ。

で、キルスイッチを実現するために考えられる方法は2つ。

CDI を停止させるか、コイルを停止させるか。

コイルを停止させるには、キルスイッチ ON でリレーを作動させてコイルへの電源線、もしくはアース線をカットするか、キルスイッチの動作が ON/OFF 逆になる事を厭わなければ、コイルのアース側をキルスイッチにつなげてやって、OFF で火花が飛ぶ様にすればいい。

CDI を停止させるには、キルスイッチ ON でリレーを作動させて、CDI への電源をカットしてやれば良い。

まぁ SPII のハーネスはバッテリーから直接コイルにアース線が行ってるし、これをボディアースにするのは性能劣化だし。

CDI の電源カットが素直だろうなぁ(笑)

 

と言う事で、SPII の電源コネクタにリレーを噛ませるための中継コネクターを作成。

赤線が +12V のアクセサリー電源。黒がアースで、黄色がイグニッションコイルに行く線。

一本ひょうろっと飛び出ているのが、キルスイッチに繋がる線。

元のコネクターの間にはめて、メインハーネスから出ているキルスイッチのコネクタを接続して完成。

いやぁ〜、やっぱりキルスイッチがあると安心感が全く違うねぇ(笑)