タンクキャップの修理 2011/3/21

 
1.はじめに

SRX-4 のタンクキャップは前の SRX600 のよりもきれいな感じだったんだけど、キーホールの蓋だけは塗装が剥げていて、かつ足が折れていた。

最初は蓋ぐらいいいかなぁと思ってたんだけど、ちょくちょく目に入るところなので、少しずつ気になってきてしまって。

金属だしハンダ付けしようかなぁと思ったら、キーホールの蓋は亜鉛ダイキャスト製で、どうもハンダが乗らないらしい。
鉄道模型をやってる人のHPで、亜鉛ダイキャスト用のハンダがあると知って調べると、扱っていたお店からは既に製品自体が無くなっていた。

それならば、メタルパテを使おうかとも思ったけど、部品が細かいし。これだけの為にパテを買うのも勿体無いので、一度瞬着で修理して見た。

一応きちんとくっついて問題無く開閉するし、ぱたんと倒した衝撃にも大丈夫なので、これで行けるかと思ったら、修理した次の日、蓋をゆっくり下ろしたにもかかわらず、ポキリ。

これはやっぱりあかん、と言う事で、中古のキャップを買うか、新品を取るか、ビレット(アルミの削りだし)キャップに替えてしまうか、ヤフオクを見たりネットを漁ったりして色々物色開始。

中古のキャップも程度の割に結構高く、もうちょっと出したらパチモンの新品が買える。ビレットキャップはやっぱり最低限6千〜7千円はする。と調べているうちに、古いドゥカティの5穴キャップが同じサイズだという事が判明。

ヤマハ用のビレットキャップは3つ穴で、デザインがいまいちな感じだけど、ドゥカティ用なら5つ穴でちょっとは良い感じになるし、おまけにヤマハ用よりドゥカティ用の方がちょっと値段が安い。と言う事で、中古の DUCATI 用のアルミ削りだしキャップを狙ってみる事にした。

で、ヤフオクで何個か候補を探したけど、どれも修了時間が真夜中だったりで、時間ギリギリの入札が難しい。それならば、一度使ってみようと Windows エミュレータ上でオークション支援ソフトを導入してみた。

ところがこれが大失敗の元。

僅差大差で数個負けながら、また新しいのを探してウォッチリストに追加。ウォッチリストから取り込んで入札予約と行っている間に、慣れないソフトで操作を誤ってしまい、落とすつもりの無かった古い DUCATI の純正タンクキャップを落札してしまったのだ(涙)

と言う事で、半ば仕方なく、このキャップを使ってみる事にした。

 
2.やってみる
 

DUCATI のタンクキャップの構造は、ものの見事にほとんどヤマハの物と同じ。

分解はドライバーでネジを外していくだけ(キーシリンダー以外は)なんだけど、一番の難点はこのヒンジ部分。

最初は割りピンが貫通していると思って片側から叩いたりしてたんだけど、結局左右別々に割りピンが入っているだけと判明。

で、この割りピンを外す方法だが、割りピンの溝に合うマイナスドライバーの先を突っ込んでピンが動かない様にして、キャップの蓋をぐいっ、ぐいっと開け閉めしてやる。

するとだんだんと割りピンが、自身のテーパーにそって抜けて来る。

片方がある程度緩んだら、反対側も緩めてやり、左右とも十分に緩んだところでペンチ等で引っ張ってやるとすっぽり抜ける。

分かってしまうと、手間がかかるだけで簡単な作業。

左が DUCATI 、右が SRX のもの。

サイズ的には全く同じで、キーホールの蓋の形状が異なる程度。

こっちは裏面。

エアのラインがちょっと違う。

それに伴ってパッキンの形状等が異なっていた。

取り敢えずホームセンターで買って来た金色のスプレーで塗装したけど、色合いが明る過ぎてちょっと失敗な感じ。

分解清掃したキーシリンダー等を移植して、SRX の枠と DUCATI  の蓋を合体させて完成。

部品はほぼ同じなので、きれいで動きの良い方を組み合わせたニコイチキャップ。

 
3.取り付けた

完成したので取り付けてみた。

サイズ的には全く問題無く、蓋もカチッと閉まっていい感じ。

蓋のロック(かんぬき?)部分は DUCATI の奴の方がきれいで動きが良かったので、それのおかげでぱちんと気持ち良く閉まってくれるみたい。

でも色合いは今イチだなぁ。

やっぱり金色がちょっとハデすぎる。

ダークゴールドとか、もうちょっと暗めの色にした方がしっくり来る感じがする。

 
4.ところがだ

キャップを変えて早々のテスト走行(3Km程)では全く問題無し。

よしよしと思ってある暖かく無い日に一っ走りしに行った。十数キロ走ったところの信号で、突然ガス欠の様な感じでエンジンストール。

その時は直ぐ再スタートしたけれど、その後もしばらく走るとエンジンが止まるの繰り返し。

プラグケーブルはおかしく無いし、ガソリンコックをリザーブや直結に切り替えても現象が発生するし、止まってパイプを抜いて見ると、ちゃんとガソリンは落ちてくる。

取り敢えずなんとか家に帰り着き、コックの分解掃除とパイプを圧迫する可能性のあった ETC のアンテナの引き回しを変えて、ガソリンも満タンにして再度テスト走行。

走りながら色々と原因を推察して、そして思い当たったのが、「タンクキャップのエアバルブの詰まり」。エアがうまく入って行かないので、走っている最中にタンク内が負圧になってガソリンが落ちないに違いない。

その推論を裏付けるかの様に、それからしばらく走ったところでガス欠現象発生。

すぐにバイクを止めて、タンクキャップを注意深くあけたところ、「ジュッ」と空気を吸い込む音が (^^;

しばらく走って現象が再現しかかったところでタンクの蓋をガンガン叩いてみると、今度はエンジンは止まらずに復旧。

ほぼ決定だね。

タンクキャップを純正に戻す為に再度組み替えている最中にようやく気づいたんだけど、 SRX に元々付いているヤマハ純正のタンクキャップのエアバルブは、ガソリンが減った時に空気が入り、内圧が上がった時に空気が出て行く2ウェイ式になっている。

でも DUCATI のバルブは空気穴の上にゴムのブロックが置いてあるだけ、つまり空気が中から外に出て行くだけで、入る事の無い1ウェイ構造になっている。

やっぱりこれだ。

多分 DUCATI は落下式じゃなく、燃料ポンプで吸い出す様になってるか、別に空気穴がある構造になってるんだろうなぁ (--; 。

と言う訳で、純正に戻してからノントラブル。

あ〜、トラブルが解消したのは良いけれど、キーホールの蓋の修理という当初目的は果たせていない。

結局まともなタンクキャップを買うしか無いか。