タンデムステップサポートの作成 2010/7/2

 
1.はじめに

SRX はそもそもタンデムなんか考えて設計されてないようで、初期型のタンデムステップは、まるで取って付けたかのようにリアのショックアブソーバの根元に共締めされている。
それもカチッと嵌まる様にでも無く、本当に「こんなもんでええやろう」的なファジー(死語)な状態。

デザイン的にはそれでまとまっているので良いんだけど、子供を乗せる時にステップが上下に暴れるのもなんだし、聞いた話だと後ろの人の足の踏ん張り具合が走り(サスの動き)に影響するというので、2型以降のタンデムステップを付けようと思ってた。

ところがだ、前車から持って来たタンデムステップを、初期型のヒールガードを外して付けようとしたところ、取り付け穴のピッチもボルトサイズもオフセットも何もかも合わない事が判明。

初期型のヒールガードはM6のボルトで留っているんだけど、2型以降のタンデムステップはM8で、且つボルト間も広い。
また特に右はブレーキペダルやプッシュロッド、ブレーキスイッチのバネと干渉しない様に取り付け位置が変わっていて、そのままでは全く取り付ける事ができない。

で、最初は諦めてタンデムステップを売ってしまおうと思ったんだけど、ヤフオクに出品しても全く値がつかず。値がつかないどころか参照すらされてない。

こりゃ売れないし、と言って捨てると粗大ゴミだし。どうしようかと悩んだあげく、サポートを作って取り付けてみる事にした。

 
2.さて、やってみよう

まずはサポートの材料の確保。

ブレーキ類と干渉しない様に、またリアのショックアブソーバーと干渉しない為には、10mm 程度外に出してやらないといけない様なので、10mm 厚程度のアルミ板を探す。

ハンズで売っているけどその厚みになると高いので、ネットでアルミの端材を探し、阿蘇カラクリ研究所さんで 12mm x 47mm x 214mm のものを購入した。

 

いきなりアルミ板をカットする訳にはいかないので、まずは厚紙で型取り。

やりやすいので右側で型取りして、左側はそれを裏返して使う。

で、左のが実物だけど、見ての通り、車体側(右)はボルトも小さいしボルト間の幅も狭い。
タンデムステップ側(左)はボルトも太くてボルト間もちょっと広い。

型紙に基づいてアルミ板を金ノコで切り出し、ハンドグラインダーとヤスリで形を整える。

これはまだ楽なんだよなぁ。

次にリアブレーキのロッドとブレーキスイッチのバネが当る部分の逃げを作る。

これが大変。

フライス盤かバンドソーでもあれば良いんだけど、そんなもの無いので金ノコでちまちまと切る。
もう汗だくだし、手は痛いし。気が遠くなって来る様な作業。

で、切り終わったら、ハンドグラインダーとヤスリで切断面を(ちょっとは)整えておく。

切り出しが終わったら、穴明け加工。

これがまた、ドリルドライバーで垂直に穴をあけるのが大変。

心底ボール盤が欲しいと思う作業。

で、右側に関しては 12mm 厚だとブレーキスイッチのバネの逃げがちょっと不足している事が分かって、薄切りした部分の余り材を使って 5mm 厚程度のスペーサーを作成。

 

ねじ切り中。

この為に Amazon でタップ&ダイスのセットを購入。

これも垂直にタップを食い込ませて行くのが大変で、少しねじ込んでは2方向から目視で垂直を確認して、を繰り返しての作業。

サポートとタンデムステップの関係はこんな感じ。

サポートがもうちょっと幅広くても良かったんだけど、買った部材が 47mm 幅だったので、こんなところになる。

出来上がりはこんな感じ。

磨いて光らせてやろうかとも思ったんだけど、バイスでついた傷が消えないし、あんまりピカピカしているのもなんだと思って軽くヘアライン加工にした。

 
3.感想

ビフォワー(左)アフター(右)。

タンデムステップの上に立って揺すってみたが、特に酷くよれたりする事もなく、十分な強度は保っていそう。

でも、デザイン的には今イチだよなぁ (^^; 。