クランクケースカバーの錆び落とし 2008/5/1

 
1.はじめに

購入時の程度は良かったものの、うちの SRX もご多分に漏れず、クランクケースのクリア塗装は黄色く変色し、塗装の下にはだいぶ錆が浮いていた。特に右側のクラッチハウジング側の錆がひどく、見た目にもおんぼろっちぃのでなんとかしたい。

そこでちょっと耐水ペーパーを掛けて錆び落としにトライしてみたのだが、まずクリア塗装を剥がすのが大変なのと、細かい所は磨くことができず。またそのままでは磨いた後の保護ができないので、やっぱりカバーを外してきちんと錆び落としをする事にする。

 

 
2.作業

何はともあれ、クランクケースカバーの取り外し。

まずはオイルを抜いて(これが購入後 1,000 Km あまりしか走っていないとは信じられないぐらいに真っ黒くろすけ)、キックアームを抜き、オイルフィルターを抜いて、デコンプワイヤーの取り外し。最後にオイルクーラへのラインを外してカバーのボルトを抜き、樹脂ハンマーで軽く叩いて固着を剥がし、カバーの抜き取り終わり。

「YAMAHA」の文字が入った円盤部分はクランクケースカバーの裏からネジ止めされているので、こいつを外してカバーのバラシは終わり。

次のオイルを拭き取って、最初は残ったクリア塗装を剥がす。

近くのホームセンターで買ってきたアサヒペンの塗装剥がしを刷毛でたっぷり塗って(青緑のゼリー状のものだった)30分ほどほっとくと、表面の塗装ががさがさになっていくので、これをワイヤーブラシでこそげ落とし、再度塗装剥がしを塗るという作業を繰り返す。

作業を始めたのが日曜の夕方だったので、2回繰り返してこの日は終了。

大分剥がれたけど、まだあちこちに塗装がこびりついている。

まだ後何回か作業を繰り返す必要がある。

で、次の休み、朝から数回塗装剥がしを行って、耐水ペーパーで錆び落とし。

錆が意外と深くまで進行しており、完全には取り切れないので、ある程度の所にとどめておく。

また錆取りメインで鏡面にする気はないので、ある程度磨き傷がとれた所でピカールを掛けて終わり。

ウレタンクリアは東急ハンズで買ってきた物をプラモデル用のエアブラシで吹き付ける。

パワーが無いので時間がかかったのと、少々ムラが出たが、まあ、素人吹きだから十分でしょう。

で、仕事があったので、1日以上ほっといて、完全に塗装が硬化したのが左の写真。

きれいきれい。

中央のカバーを取り付けて、オイルクーラの取り付けボルトをねじ込み、デコンプユニットを組み込んで、いよいよ本体に組み付け。

合わせ目を脱脂して薄く液体パッキンを塗り、ボルトを間違えないように(3種類)はめて、対角に閉め込んでいく。

締め込みトルクは 1Kg・m 程度で、そんなに強く閉めない。

デコンプワイヤー、キック、オイルクーラーのラインを取り付けて出来上がり。

で、ここから難関なのが、エンジンオイルを入れる事。

エンジンオイルを抜いて4日も放ったらかしにしているので、オイルポンプを含むオイルラインから完全にオイルが抜けてしまっている。

とりあえずはオイルを2Lオイルタンクに入れ、プラグを外してひたすらキック。

そしてオイルフィルタの所を見てみるが、フィルターはカラカラ。オイルがきている気配無し。

次に自転車用の空気入れでオイルタンクの口からエア圧を掛けながらキックするが、圧がかかっている気がしない。

案の定、まだまだフィルターはカラカラ。

それならと、オイルフィルタの奥にオイル差しでオイルを流し込み、オイルクーラーの方にもオイルを圧送して、またもやキックキックキック。

ようやくオイルフィルター部に流し込んでおいたオイルに、古い黒いオイルが混ざり始め、オイルポンプが稼働し始めた模様。

もうしばらくキックを繰り返し、いよいよプラグを閉めてエンジン始動。

エンジンはキック2回でかかり、特に異音は無し。一旦エンジンを止めてオイルフィルタ部をのぞくと、オイルは回り始めている様子。

再度エンジンをかけて、オイルフィルタのカバーのボルトを緩めると、オイルがちゃんとにじみ出てきました。

OK、OK。無事エンジンオイルは回ったようです。

で、エンジンを止めてオイル量を量ると、全然足りません。

2Lしか入れてないからねぇ、と思って後 100cc 入れたのですが、まだまだ足りません。

エンジン掛けては止め、確認しながら追加しましたが、結局は全部で  2.5 L程入りました。4L缶買ってきてよかった...。

 
3.完成

出来上がりです。

ちょっと写真が古いですが、右側が元々の錆びた、クリア塗装も黄色くなった状態です。

ぴっかぴっかの鏡面加工ではないですが、自己満足の範囲内で十二分に満足な仕上がりですね(笑)。