ガソリンコックの修理 2008/4/26

 
1.はじめに

ガソリンタンクを外そうとしたら、タンク側のコックを閉めてもガソリンがちょろちょろともれてきて止まらない。おそらくはコック内のパッキンの劣化。

このままではタンクを外しての整備がままならないので、ばらして修理する事にする。

とりあえずガソリンが一杯だとタンクを外せないので、予備タンぎりぎりまで粘ってガソリンを減らし、パイプに詰め物をしながらタンクを外す。

コックを外してばらしてみると、やはり中のゴムパッキンが劣化してカチンコチンに硬化しており、全然パッキンの役目を果たしていない。アーマーオールとシリコングリスをちょっと揉み込んで再組付けするが、漏れはマシになったものの止まらない。

やっぱりパーツ交換が必要である。

 
2.交換

注文した物はタンクコックのパッキンとコックのシール用Oリング。

メインコックのパッキンも劣化していたので、同時に交換する。

3H3-24523-00 バルブ(2枚)
3H3-24534-00 シールコック
1JKー24534ー00 シールコック

メインコックからプライマリとリザーブのホースを、タンクのお尻からブリーザーパイプを抜いき、固定ボルト2本を抜いてタンクを外す。

タンクコックは2本の太いビスで固定されているので、ビスを外してコックを取り外す。

コック本体とタンクの間にはOリングがはまっており、本来は取り替えた方が良いんだろうけど、劣化しているようには見えなかったので、シリコングリスを塗って再利用する。

 

 

コックのレバーは、表のプレートと円形の波形ワッシャで押さえられているので、2本のネジを外して分解する。

レバーを外した奥に見えるのが問題のパッキン。

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左が新しいパッキンで、右が取り外した古い物。

古い物は固くなって変形してしまっており、折り曲げたら簡単に割れてしまった。

 

ガソリンの通る穴に錆やゴミがこびりついていたので、届く所は耐水ペーパーを丸めて落とし、新しいパッキンをはめてタンクコックの組み立て。

コックレバーの裏もちょっと錆や汚れが浮いていたので、耐水ペーパーで軽く磨き、新しいOリングをつけて組み付ける。

組み立て後、息を吹き込んでチェックしてみるが、さすがは新しいパッキン、きちんと止まります。

ちなみにプライマリとリザーブがどちらか分かりにくいが、プライマリ側の口金の横に「|」のマークがついていた。一応口で吹いてどちらがプライマリかを確認して、そちらのホースにビニールテープで印をつけておいた。

 

メインコックもばらして中のパッキンを交換する。

こちらの方が中の汚れがひどく、耐水ペーパーであちらこちらにこびりついた汚れを落とす。

またこちらのOリングはだいぶくたびれて延びていたので、これもシリコングリスを塗って交換。(シリコングリスは潤滑剤のかわり)

 
3.完成

出来上がり。

メインコックのプライマリ側は上、リザーブ側は下の口金になる。

タンクを取り付けるときは、ガソリンホースが折れ曲がらないように、またエアクリーナーボックスやフレームに挟み込まないように注意する。

実は先にコックの状態を確認するためにタンクを外した際、ホースの引き回し経路が悪く、ホースがタンクコックから出た所あたりで折れ曲がってしまい、ガソリンが出なくなってしまった。(タンクの写真参照)

これがまた微妙な折れ曲がり具合で、確認のためにメインコックからホースを外すとガソリンが流れ出し、元に戻すと止まってしまうという状態だったので、なかなか原因が分からずに苦労した。

なので今回はガソリンホースの癖と取り回しを考えてホースの向きとプロテクター(スポンジの筒)の装着位置等を調整し、タンクを取り付けた。

しかしタンクコックから90度後ろに曲げ、エアクリーナーボックスとフレームの間のわずかな隙間を通して180度方向を変えてメインコックに繋ぐなんて、なんてまあタイトな設計になっているんだろうか...。