子供が生まれる時に XJR400 を手放して早7年。その間バイク雑誌からも遠ざかり、現在世の中ではどのようなバイクが闊歩しているのかあまり情報がありません。
そこでまずは各バイクメーカーのホームページを眺めてみたのですが、「えっ?これだけしか無いの?」とびっくりするぐらいにオートバイの種類が少ないのです。400cc のネイキッドなんて各メーカーに1台程度、250cc に至っては絶滅危惧種というか壊滅状態というか...。最初は日常の足にする事もあって 250cc のロードタイプを探そうと思っていたのですが、探すも何もメーカーにバイクが無いじゃありませんか。 メーカーのサイトにあるのはスクーターかリッター超の巨大バイクばかりです。
でもまあどうせ新車を買う金なんて無いので中古車を探し始めたのですが、やはりそうなるとバイクは趣味物ですねぇ、使い勝手云々よりも自分の好みにあったバイク、昔憧れたバイクを探してしまいます。
まず探したのはヤマハの SDR
200 。2ストローク単気筒 200cc で重量 105Kg という超ウルトラライトウェイトスポーツで、過去に憧れたバイクの1台です。あの頃は町乗りでは無敵と言われてましたねぇ。
ところがさすがに20年前のバイクで尚且つマニアックな部類ですからなかなか物が無く、あっても車検無しバイクはなかなか程度の良い物がありません。
またこいつは一人乗りなのですが(車検証の上でも)、奥さんの「当然子供も乗せて行くんでしょうね」の一言で、あえなく候補から外されてしまいました。
それならと、次に探したのは SRX 250 。4ストローク単気筒 250cc の、これもライトウェイトスポーツです。初期型に至っては SRX-4 と同じ程度の 32 馬力を出していたというやんちゃ坊主ですね。
これも20年以上前のバイクで、初期型だとまともな物はほとんど見つかりません。モデルチェンジ後の SRX 250F なら少しありますが、それでも程度の良い物は高値です。
ただ単に使い勝手の良い 250cc クラスなら VT250 辺りがベストチョイスなんだけど、それではあんまりにもお行儀が良すぎて面白くないし(VT乗りのKさん、ごめんなさい)、RZ250 や R1-Z にいこうと思ったら、これまた程度の良いのが無いか非常に高かったりします。
ならば FZ250 PHAZER(GENESIS エンジンですね) にしてやる!と思ったら、もっと品薄。
う〜ん、全く持ってどうしようかなぁ〜とふらふら悩んでいた気持ちに方向性を付けたのが、バイクを探しに入った赤男爵での会話。
「250cc は車検が無いから程度の良いのは難しい。車検のあるバイクだと程度の良いのが探しやすい。」
あちらとしてはより高いバイクを売るための常套文句なんだろうけど、探していた SRX-250 にあまりにもまともな物が無かったので、取り敢えず SRX 400を探して見積もってもらったのが道を踏み外したきっかけでしょうか。
検索で出てきた SRX 400 は初期型の SRX-4 で車体価格が15万円程度。今まで探していた SRX-250 と比べて値段は同程度か安く、車体の程度は断然こちらの方が上。あまつさえ、昔憧れた SRX-6 の弟分である SRX-4 ではありませんか。この事実はバイク乗りたい病におかされた体にはインパクト大でしたねぇ。
この SRX-4 はもう買う一歩手前まで考えていたのですが、4型の SRX 400 に乗っている友人に「1型はやめておけ、ベストは4型だけど、2本サスが好きならブレーキやエンジンが改良された2型か3型にした方が良い」のアドバイスに従って見送りました。
それからは GooBike や他のサイトでのバイク探し、Yahoo!! オークションと中古バイク屋巡りの日々です。
でもさすがに生産中止になって久しい20年以上前のバイクはなかなかバイク屋には無く(最近はスクーターばかりだし、バイクというとカスタムベースの
TW や SR ばっかりだし)、必然的にインターネット中心のバイク探しになってしまいました。
オークションや GooBike でも結構な数は出ていましたが、ノーマルで程度の良さそうなのになると中々無く、あってもそれなりのお値段がします。中々無いなぁと探しているうちにふと魔が差して SRX 600 を探してみた所、「意外と安い」「下手をすると 400 より程度の良いのが安いじゃないか」という事に気がついてしまったのです。
で、この頃バイク欲しい病が脳まで達した様で、「そうだ、俺は SRX-6 に憧れてプラモデルまで作った男なんだ!」(限定解除してなかったからなぁ)といういらん事を思い出し、「もうこれは憧れの SRX-6 に乗るしか無い!そうだ!それしか無いんだ!」となってしまった訳です。
そうして体は気がつくと阪神ライディングスクールの門戸を叩き、心は SRX-6 の中古車を求めてふわふわしているのでありました。
ここまで来ると身も心もアホになっていますから、その勢いも馬鹿にできません。
Yahoo!! や GooBike の中古車検索で懸命に程度の良い中古車をあさり、 SRX-6 のトラブル情報やレストア情報等をあさり、オークションに質問を書き込み、一生懸命です。
そしてまず目をつけたのが尼崎のお店の SRX-6 。アホになってますので自動車学校の帰りにヘルメット担いで汗だくになりながらてくてくと1時間近く歩いてショップまで現車確認です。
一台は程度は年式なりにまあまあだったのですが、タンク等は別のバイクから持ってきていて二個一(3〜4台を合体させているかな?)に近い割に車体だけで20万オーバーでしたし、もう一台は結構いじってあってそのいじり方が趣味ではありませんでしたので(なおかつ高いし)、結局2台ともちょっと見送る事にしました。
次に目をつけたのが加古川の方の2型ですが、異常に安いので訊ねてみるとこのお店はどうも解体屋さんの様で、車体はまともだけど燃料コックがついてない、他の車体から外して付けることはできるが、まあ言わば自分でやってくれ。エンジンがかかる事は確認した。という物でした。
値段が値段なので非常に惹かれたのですが、さすがにその状態の車体で自走して帰ってくる自信はありません。トランスポータの当ては無いし、レンタトラックも高いのでパスです。
その次に聞いたのが京都のお店。アホになっている私は 21 時まで開いているのを良い事に、会社の帰りに京都くんだりまで電車を乗り継いで見に行くのでありました。
結局はここの SRX-6 がヒットでした。
2型のどノーマルで傷も少なく、マスターシリンダーもフルード漏れによる塗料のはがれが無く黒々としています。エンジン部のオイル漏れや滲みもほぼ見当たらず、チェーンも錆びていません。
燃料タンクの中も軽い点錆が所々にある程度で凹みもありませんし、マフラーにもフレームにも大きな転け傷も無く、ゆがみもなさそうです。
ステンレスのエグゾーストパイプの焼き方もきれいで、丁寧に乗っていたという感じがしました。
タイヤの山はありましたが、さすがにゴムは硬化して叩くとカン!という音がしますので使えませんが、端の方はまだひげが残っている状態でした。
難点はリアサスで、バンプラバーはぼろぼろに崩れ落ちていますし、まだオイル漏れはしていませんが何時抜けてしまうか分からないような状態です。フロントサスは既にシールがおかしくなっていますのでシール交換ですが、リアはオーバホールか交換しかありません。
後一つの難点は「色」ですねぇ。
私が好きなのは初期型の銀色「ファインシルバー」で、2型以降のブルーがかった「ポーラシルバー」はもう一つ好みではありません。とは言え、2型にはこの色か黒しかありませんが。
という事で、一晩二晩悩んだ結果、この車体を手に入れる事を決めました。
この他に問題がもう一つ。この車体にはタンデムステップが付いていませんでした。
奥さんから「子供を乗せて連れて行け」ってのが至上命題とされていますので、これだけはなんとかしなければいけません。
これはオークションをしばらく探しているうちに出てきましたので、2千円で GET! 。
送られてきた段ボールを開けると結構きれいな物です(転け痕はあったけど)。
でも蓋を開けるとともに鼻を突く強烈なCRCのかほり...
ステップ部分が錆び付いて動かなかったのを無理矢理CRCぶっかけて動くようにした様でした。
あんまりにも動きが渋いのでばらしてみた所、案の定錆び錆びでしたので、ヤスリで錆を落としてグリスアップです。
ちなみに、探し始めた時にはオークションに出物が無く、あったと思ったら片側だけで3千円とか、足を置く部分だけで4千円近くとかいう暴利を貪るような業者(I L○VE M○TER、お前だよ)の出品物だけでした。
さすがにそんな値段でボロボロのパーツを買う気もなく、それまでいくつかタンデムステップが出品されていたのを知っていたので、気長に待つつもりでしたけど、それほど待たずに出品されてきました。(入札した後ちょっとして連ちゃんで2つ3つ出てきたのにはびっくりしましたが)
しかしこの業者はボロボロのパーツを高値で出している事で有名らしく、今回バイクを買ったお店でも、「ああ、xxさんね...」と顔をしかめてましたね。
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